🔳ランニングコストとは?
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ランニングコストとは家を建てた後、その家で暮らしていく上でかかる費用です。
・税金
固定資産税や都市計画税は、不動産の所有者に対して納付を求められる税金です。行政が住まいの「土地」「建物」それぞれに対して固定資産税評価額を定め、一定の税率を乗じて算出されています。毎年1月1日現在で不動産を所有している人に納付の義務があります。
・利息
住宅ローンを利用する場合に発生するランニングコストが「利息」です。概ね20~35年の返済期間を選ぶ人が多く、この期間中は毎月、返済額+利息分支払わなければなりません。繰り上げ返済などによって、「利息」にかかるランニングコストを抑えることも可能です。ローンの種類や金融機関によって、繰り上げ返済に関するルールはそれぞれ異なるので、事前にしっかり確認しておく必要があります。
・保険料
災害時による住宅の建物や家財などの損害を補償するために、地震保険・火災保険など住宅保険にも加入が必要です。さまざまな企業が保険商品を取り扱っており、その保険料や補償の範囲も多様です。安心して日々暮らしていくために不可欠な住宅保険です。コストと補償内容のバランスを考えながら、慎重に選びたいですね。
・光熱費
電気やガス、灯油など、生活に必要なエネルギーを購入するためにかかる費用全般を指します。家にいる時間の長さや家族の人数など、住む人のライフスタイルに直結する費用です。現在は「省エネ」「高効率」性能を備えた家電が多いので、それらを生活にうまく取り入れていくのも良いでしょう。
・修繕費
建てたばかりの新しい住まいは不具合なく快適に暮らせますが、時が経つと傷みや破損が生じ、その修繕のためのコストがかかるようになります。また、致命的な損傷がなくても、その後10年、20年と快適に暮らし続けられるよう定期的なメンテナンスも必要になるでしょう。修繕やメンテナンスの箇所にもよりますが、数十万円~百万円単位でのコストがかかる場合もあります。
🔳ランニングコストを抑えるコツ
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1、高気密・高断熱住宅
・高気密住宅⇒精度の高い建築部材や断熱材などによって住宅の隙間をできるだけつくらない
・高断熱住宅⇒高性能な窓や断熱材によりできるだけ外の空気や温度を室内に伝えない
2つとも冷暖房効率が一般的な住宅よりも高いため、光熱費を抑えられるでしょう。当然ながら、一般的な住宅よりも初期費用はかかるものの、将来的に長く住むのであれば十分お得なオプションと言えます。
2、太陽光発電と蓄電池
太陽光発電はかなり有名な設備ですが、より利便性を求めるのであれば蓄電池も導入するべきです。蓄電池があれば太陽光のエネルギーを貯められるため、太陽光発電のシステムと組み合わせれば生活の効率化に繋がります。昼間に貯めた電力を夜に利用するというように、ライフスタイルに合わせて柔軟に使えるため、電気代の節約や省エネにもなるでしょう。
3、外壁
光熱費は、外壁に断熱効果のある塗料を使用することでも大幅に抑えられるでしょう。より光熱費を抑えたい場合は、外壁の面積を小さくするのが効果的です。外壁の面積が大きいとそれだけ外気による悪影響を受けるので、複雑な形状にすればするほど光熱費は上がります。これに加えてメンテナンス費用も上がるので、外壁の形を決める際には、できるだけ面積は小さくフラットな形にすると良いでしょう。
4、屋根
屋根は、建物のうちで一番日光を浴びる時間が長く、温度変化も大きくなります。従って屋根の断熱・遮熱性能は、光熱費に大きく関わるポイントと言えます。断熱性能の高い屋根材、野地板の裏に断熱材を張る外断熱、天井の上に断熱材を張る内断熱などによって、温度変化をできるだけ一定にすることで光熱費削減の効果を期待できます。なお、複雑な屋根の形状の場合、外断熱の施工が難しくなり、施工コストにも影響を及ぼすことがありますので注意しましょう。
5、間取り
家の間取り設計においても、光熱費のランニングコストを抑える工夫があります。まず、外壁の項でもお伝えしたとおり、家の形が複雑になるほど外気温の影響を受け、冷暖房効率が悪くなります。また部屋の数が多くなれば設置するエアコンの台数も増え、結果的に光熱費が高くなります。したがって、適正な大きさで形状がシンプルな総2階建ての家が光熱費のランニングコストを抑えやすい家と言えるでしょう。さらに天井の高さや吹き抜けにも考慮が必要です。温かい空気は上に、冷たい空気は下に溜まりやすい性質があります。よって、冬場の暖房効率の点では、天井を高くしすぎないこと、吹き抜けをできるだけ避けることが大切です。家族の気配を感じやすいリビング階段を取り入れた間取りも、階段スペースを伝って暖気・冷気が行き来するため冷暖房効率のよい家とは言い難くなります。
6、住宅設備
住宅設備はどんどんその性能が向上し、節電や節水、省エネが当たり前になっています。住まいづくりで住宅設備(キッチンやトイレ、お風呂など)を選ぶ際は、ぜひ節電型・節水型のモデルを積極的に取り入れましょう。また、照明をLEDにしたり、家電を新しいモデルにすることでも、光熱費削減は十分に効果が出てきます。すべてを一気に買い替えるのは難しいと思いますが、タイミングの都度、省エネ性能の高いものを取り入れていくと良いですね。
🔳まとめ
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今回は住宅のランニングコストに着目して、その種類と光熱費を抑える方法をご紹介してきました。住まいづくりの際は、その金額の大きさからどうしても建築費用にばかり目が向きがちですが、家が完成し、暮らしが始まった後にも考慮すべきコストがたくさんあります。ずっとかかるコストだからこそ、できるだけ抑えられるように、今回紹介したポイントを押さえて家づくりを工夫すると良いでしょう。