住宅ローン徹底比較!



 

■2023年住宅ローン金利の傾向は?
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▼固定と変動の金利差が拡大。日銀の今後の政策にも注目

日銀が大規模な金融緩和策を続けていることもあり、金利は低金利で推移している。特に変動金利は銀行同士の競争が激しく金利にも反映されている状況だ。昨年12月に日銀が変動許容幅を拡大したことで、長期金利が上昇。住宅ローンの固定金利も上昇傾向にあります。また、米国のシリコンバレー銀行の破綻により、今年4月に長期金利が下がったことで10年固定が下落。今後の動向に注意が必要といえそう。

 

とはいえ、短期間で急激に金利が上がる状況ではないという見方が一般的。今すぐには考えにくいですが、日銀の総裁交代で金融緩和が修正されるということも。今後は固定・変動とも緩やかに上昇する可能性もあるのかもしれません。

 

 

■やっぱり変動金利がおトクなの?
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▼金利上昇のリスクあり。上昇時の返済額も想定を

変動金利は人気だが、半年ごとに見直され、常に金利上昇のリスクと隣り合わせ。返済開始から返済額が5年間一定になる“5年ルール”があるが、毎月返済額は同じでも内訳は変わる。金利上昇に伴って利払いが増え、その分、元金の返済額が小さくなる。

 

例えば、借入額5000万円・35年返済・元利均等方式・当初金利0.5%で1年後に1%に上昇した場合、利払いが月額約2万円増える。その上5年ごとの返済額の見直しで返済額が大きく増える可能性も。変動で借りる場合は金利が上昇したときの返済額も想定しておきましょう。

 

 

■メガバンク、ネット銀行、地方銀行の特徴は?
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▼ネット銀行は審査が厳しめ。地銀は融通が効くことも

住宅ローンを扱う金融機関にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴がある。ネット銀行は金利が低いですが年収などのデータをもとに判断するので、審査は厳しめ。一方で、地方銀行は多少金利は高めですが、融通が効きやすい。転職してすぐでも通る可能性があります。メガバンクでも対面相談であれば、直近の昇給実績などを加味してくれることもあるようです。

 

 

■その他の比較ポイントは?
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▼保険内容や種類

死亡時などにローンが保険金で完済される団信に、疾病保障などの特約が付けられるかは差がつくポイント。金利上乗せの場合は一般的な医療保険とのコストの比較を。

 

▼繰り上げ返済手数料

返済の途中でまとまった金額を前倒しして返済する繰り上げ返済は、ネットで手続きする場合は無料のケースがほとんど。ローン返済口座の残高から毎月自動で繰り上げ返済できるケースも。

 

▼手数料・保証料

借入額の2.2%程度を支払う、保証料不要の「融資手数料型」が主流。手数料は定額で保証料を一括払いか金利加算する方法もある。

 

▼店舗有無

対面で相談するほうが詳細や状況を伝えやすい。正式な申込みの前に「借りられる額」などを開示してもらえることもある。

 

▼印紙代

住宅ローンの契約時には数万円の印紙代がかかるが、最近はネットで電子契約することで無料になるケースも増えている。

 

▼融資対象

「個人事業主は不可」「派遣社員もOK」「同性パートナーとのペアローンも可」など銀行により融資条件が異なるので確認を。

 

▼付帯サービス

特定の店舗での買い物のほか、家事代行や健康相談などのサービスが割引になったり、ポイントがもらえたりする銀行も。

 

 

■金利0.1%の重みは?
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0.1%と聞くと、些細な差に見えるが、35年では大きな差になる。0.1%の差がある場合、35年間の総返済額は、借入額の2%ほどの差になります。つまり、借入額5000万円とすると約100万円の違いになります。

 

 

■勤務先の提携ローンも確認を
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勤務先や不動産会社が銀行と提携して、金利を優遇してくれる場合もある。企業との提携では0.05%程度の引き下げが一般的ですが、キャンペーンで0.1%優遇するケースも。利用できる提携ローンを確認しよう。