注文住宅・制度編



 

■家づくりのお得な制度ってどんなもの?
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消費税増税による家を建てる人への負担を減らしたり、環境に配慮した家づくりを推進したりするための、さまざまな制度が拡充されている。制度は大きく分けて3タイプ。本来かかるはずの税金がかからない、または軽減される「減税制度」、指定の設備の設置などでお金がもらえる「補助金制度」、好条件で融資が受けられたり商品がもらえたりする「優遇制度」だ。お得な制度を見逃さずに活用しよう。

 

 

 

■どれくらい税金が減るの?
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▼住宅ローン控除

ローンを借りて住宅を取得すると、年末のローン残高の0.7%相当額が所得税・住民税※1から一定期間控除される制度。ローン返済期間10年以上、合計所得金額2000万円以下の人が対象。例えば、省エネ基準適合住宅で、年末のローン残高が4000万円の場合、確定申告をすることで最大28万円(納税金額が上限)が戻る。ローン残高の限度額や控除期間は下の表のように住宅や入居年によって異なる。

※1 所得税額から控除しきれない額は、所得税の課税所得金額等の5%(上限9万7500円)の範囲内で住民税から控除される

 

 

 

▼贈与税の特例

年間110万円(基礎控除額)を超える贈与には贈与税がかかる。ただし、親や祖父母からの住宅取得資金援助は、2023年12月末までは一定額まで税金が非課税。非課税の上限額は住宅の仕様で異なる。例えば2022年1月1日~2023年12月末までの贈与では、一般住宅は500万円、省エネ等住宅は1000万円まで贈与税非課税。この特例は110万円の基礎控除と併用できる。配偶者の親や祖父母からの贈与については特例の適用はない。

 

 

 

■どんな優遇措置が受けられる?
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▼低炭素住宅

高い断熱性能を確保するほか、太陽光発電パネルや高効率給湯器を導入するなど省エネ性能が高く、一次エネルギー消費量が省エネ基準を20%以上下回るなどの条件をクリアしたのが認定低炭素住宅。住宅ローン控除額の拡大や各種税金の軽減のほか、容積率緩和などの優遇措置がある。

 

【優遇一覧】

>>住宅ローン控除額の上限が拡大

>>登録免許税の軽減

>>住宅資金贈与の非課税限度額が拡大

>>当初金利が引き下げられる
  フラット35Sが利用できる

>>容積率の緩和

 

▼長期優良住宅

バリアフリー性や省エネルギー性、劣化対策、耐震性などの基準をクリアし、認定を受けているのが長期優良住宅。長く安心・快適に暮らせるだけでなく、さまざまな優遇措置がメリット。住宅ローン控除の最大控除額が一般住宅よりも多くなったり、各種税金が軽減される。

 

【優遇一覧】

>>住宅ローン控除額の上限が拡大

>>登録免許税や不動産取得税、固定資産税の軽減

>>住宅資金贈与の非課税限度額が拡大

>>当初金利が引き下げられる
  フラット35Sと維持保全型が利用可

>>地震保険料の割引が受けられる

 

 

 

■補助金はいくらもらえるの?
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▼家庭用燃料電池システム導入支援

都市ガスやLPガスに含まれる水素と、空気中の酸素を使って電気とお湯をつくるエコなシステムが家庭用燃料電池(エネファーム)。自治体にはこの設置費用の一部を補助する制度があるところも。条件を満たすと数万円から数十万円の補助金がでる場合があるので、詳細は居住エリアの自治体に確認しよう。

※各自治体により名称は異なる

 

▼ZEH(ゼッチ)補助金

ZEH(ゼッチ)とはネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略で、簡単に言えば「使うエネルギー≦創るエネルギー」になる住宅のことだ。光熱費が抑えられるほか、2023年度は55万円以上の補助金がもらえる予定。なお、SIIに登録された会社が設計や建築などを行うことが条件になる。

※一般社団法人環境共創イニシアチブ

 

▼こどもエコすまい支援事業

子育て世帯・若者夫婦世帯が高い省エネ性能(ZEHレベル)を有する新築住宅を取得、または省エネ等のリフォームをした場合、補助金がもらえる。対象は18歳未満の子を有する世帯、および夫婦いずれかが39歳以下の世帯(※1)。申請は建築会社が行い、申請期限は2023年3月下旬~遅くとも2023年12月末まで(※2)。予算上限に達すると終了する。早めに終了する可能性もあるので注意したい。その前に建築会社との契約と工事着手が必要なので、余裕をもって期限の確認をしておこう。

※1 年齢はいずれも2022年4月1日時点
※2 2022年11月8日以降に対象工事に着手したものが対象

 

▼その他市町村住宅関連補助金

紹介した制度のほかにも、都道府県や市町村ごとに独自の補助制度があるケースも。例えば国では支援が終了した太陽光発電設置への補助金のほか、地場産材利用に対する補助や、子育て世帯に対する補助など、種類はさまざま。家を建てる予定の地域にどんな補助制度があるか、各自治体のホームページなどで調べてみよう。