まずはメインバンクに相談。自営業の場合は、審査が厳しくなるので要注意。
家を買うための最初の一歩は、自分の資金能力を認識することから。買える物件価格は、頭金と、借り入れした額の合計になる。借入可能額を知るには、金融機関に直接聞くのが一番。提出書類はサラリーマンなら源泉徴収票3年分のコピー。自営業なら納税証明書と過去3年分の確定申告書のコピーでとりあえずはOK。
借入額の上限は、サラリーマン・公務員は、年間の住宅ローン返済額が、年収の35%以内に収まる金額(返済比率35%)が一般的。自営業では、安定した収入があっても、一般の金融機関では、サラリーマンなどよりずっと少ない金額(返済比率20%程度)でしか借り入れできなかったり、融資を断られることも。理由は3つ。
1つ目は、審査対象の収入がサラリーマンとは異なる点。確定申告書でいえば、サラリーマンの年収にあたる「収入金額等」ではなく、給与所得控除後の所得金額と同様の位置づけにあたる「所得金額」の欄で審査するから、経費で所得を抑えている人は不利に。
2つ目の理由は、ローン上限が、一般に他の借り入れも含めて算出される点。事業の関係での借り入れや自動車ローンなどがある自営業の人の場合は、その分だけ借入可能額が減額されがち。
3つ目として、自営業は国民年金保険料の滞納や住民税の遅滞納付が理由でのダメ出しも。これらは、銀行より優先債権になる性質のもの。給与天引きで納めているサラリーマンにはない留意点だ。自営業は、3ヵ年計画でクリアしていくくらいの気構えが大事。または、自営業専用の住宅ローンを扱う金融機関の活用がおすすめ。