持ち家、つまり分譲物件の設備は意識して高いグレードにしている。建物の構造を見ても、地震対策にも配慮したマンションは分譲に多い。また、持ち家では半強制的に団体信用生命保険に入るから、ローン返済者のまさかの死亡時でも家が残る。以上の点で、賃貸よりも持ち家に軍配が上がる。
賃貸物件では、コストを極力抑えるために設備のグレードは高くないのが一般的。賃貸の方が、転居の自由度は高いといわれるが、転居のたびに敷金・礼金がかかり、家主の都合で退去というケースもあったりで、やはり不利な面が多い。ただし、一生涯トータルの住居費をシミュレーションした結果は、実はおおむねトントンで大差はつかない。とはいえ、住まなくなったときに売りに出すと売却益がある点、退職前にローンを完済すると年金生活での住居費を抑えられる点は、持ち家ならではのメリット。持ち家にすると貯蓄計画を立てざるを得ないため、経済的に健全な生活が身につきやすい点も有利。
賃貸生活の場合、高収入であっても生活が派手になりがちで、その場しのぎの生活になる人が多いのも事実だ。