「角部屋」は窓が多くて風通しがいい。その上、眺望と採光が良かったり、ゆったりした魅力がある。だから、両隣に住まいがある「中部屋」よりも数百万円高いながらも、「角部屋」に住みたいというニーズは依然高い。でも、実は、割安感とランニングコストという“実”の面から、「中部屋」に軍配が上がる。
新築時には「角部屋」と「中部屋」には歴然とした価格差があるが、数年経って、物件を売ったり貸しに出す際には、実は両者の金額に差は生じないのが一般的。つまり、「角部屋」のほうが資産価値は高いと言い切れない。高層マンションでは、窓を開けること自体が難しいから、角部屋ならではの通風メリットはない点にも注意。
また「中部屋」では外気に触れる面積が少ない分だけ冷暖房の効率は良く、結露しにくい利点もある。家具が多い家庭では、壁面が多い「中部屋」のほうが使い勝手が良いことも。なお、「角部屋」では前の建物が景観を邪魔して、「中部屋」では木々が見えるといったケースもあるから、実際の立地で冷静に比較して判断することも大事。