耐震マンションVS免震マンション

「耐震構」のマンションは、柱や梁を頑丈にすることで建物を支え続ける仕組み。地震で揺れても、マンションという箱が倒れないようにしっかり接着したイメージ。一方、「免震構造」のマンションは、建物自体をクッションのような衝撃を吸収する積層ゴムなどにのせることで、地震エネルギーを軽減する仕組みになっている。

地震が起きると、マンションという箱全体が左右に揺れるイメージだ。さらに最近登場した「制震構造」のマンションでは、地震によって生じた揺れを打ち消す装置を建物上部に組み込んだしくみ。下が右に揺れれば上が左に反って建物全体の揺れを逃がすイメージだ。「耐震構造」は地震による倒壊から“人命を守る”ことを目指しているのに対し、「免震構造」「制震構造」では、地震から“人も住まいも守る”考え方だから、安全性の面からは「免震構造」「制震構造」に軍配が上がる。

ただし、コストは「耐震構造」のほうが断然安く、広く普及しているのに比べ、「免震構造」「制震構造」はコスト高で、導入したマンションもまだ一部にとどまっている点には留意。