ローンを組む際の盲点になりがちなのは、まさかの就労不能時の備えだ。病気やケガで入院したら、医療費がかかるうえに、収入が減り、ローン返済にも影響が出る。「医療保険に入っている」「サラリーマンだから傷病手当金がある」と安心している人も、それだけでは日々の生活費などに充てるだけでスッテンテン。貯蓄を取り崩してローン返済に充てる可能性も。
こんな事態に備えるには、医療保険と所得補償保険の2つが便利だ。所得補償保険は、月収の補填目的で入る保険で、自宅療養など入院しないケースでもお金が受け取れる。補償してもらえる額をローン返済額と同じくらいに抑えたり、保険金がもらえるまでの期間を長くすると、安い保険料ですむ。
医療保険を活用する場合は、住宅ローン返済に充てる上乗せ分として入院日額5000円程度をアップすると安心。ただし、1入院あたりで60日といった限度日数があるから、同じ原因で長期入院になる際には対応できない。
ローン返済の滞りは、就労不能期間が長いほど重くなるから、長期の就労不能時に備える位置づけで考えれば、所得補償保険がより安心。