安心の家計支出は費目ごとのバランスが大事
FP事務所に「家計が苦しい」と訪れる相談者には、住居費で無理をしている人が実に多い。初めての住宅取得は往々にして無理をしがち。購入後の家計支出が想定以上にキツキツになってしまったという人は少なくない。
賃貸生活のときも、住宅購入後も、住居費は手取りベースで、月収の25%以内に抑えるのが安全。まず、生活費の内訳をおおまかにまとめると以下のようになる。たとえば食費は、手取り収入の10~18%程度はかかる人が多い。水道光熱費・公共料金はおおむね5~11%程度、通信費として3~5%、子どもがいる家庭なら教育費だけで10%、保険は5~10%、お小遣いも8~10% etc………、その他にも被服費やレジャー費、日用雑貨、貯蓄、とモロモロの費用を差し引くと、住居費として支出できる額は、一般に20~25%が健全なラインだ。30%になると、貯蓄がまったくできず、ひどい場合は逆にそれまでの貯蓄を取り崩さないとやりくりできなくなる人が多い。
ちなみに、ここでいう住居費には、毎月かかる管理費や修繕積立金、駐車場代も含めて考えることが大事。マンション購入後に家計が苦しくなる原因の大半は、これら、維持費の認識の甘さにある。