「家を買う」ときに後悔しないための心構え⑤



 

◎「家を買うとは?」という質問に答えられますか?

 

 

■損得勘定よりも大事なこと
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自分にとって「家を買うとは何か?」。初心者でも百戦錬磨の不動産会社の営業マンと対等以上に渡り合い、後悔のない家を買うには、この質問に正面から向き合う必要があります。「賃貸か持家のどっちが得か?」という話をしましたが、これは家を売りたい不動産会社の営業マンが、家を買ったほうが得になる計算をして見せて、「ほら、家は買ったほうが得でしょ?」というためのものです。もちろん、彼らが私たちを陥れることで自分だけが得をしたいと思っているわけではありません。(そういう悪徳業者もいますが)。ほとんどの営業マンは、ただ家を売りたいだけです。

 

 

■不動産としての家を手に入れて終わりではない
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これから買う家で暮らすのは、その家族です。私たちが買うのは不動産としての家だけでなく、幸せな家族の人生なのです。目には見えませんが、はるかに大事なことです。これを実現するための手段として損得勘定するならいいのです。しかし、どうしても目に見える損得のほうに心を奪われます。目に見えないものが大事だと頭で理解していても、後回しにしてしまいがちです。そして、いつのまにか手段と目的がひっくり返ってしまうわけです。

 

●目的:将来に渡り家族と自分の人生を守ること

●手段:損得勘定

 

これを肝に銘じておくことが大切です。つまり、不動産としての家だけでなく、完済までの資金計画、完済後の老後資金の貯蓄、家族と自分の人生を守る計画をも含むものだと、私は考えています。