■当初固定金利はどんな人に向いているか?
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当初固定金利の本質は金利変動リスクを負う「変動金利」です。つまり、【繰り上げ返済で残高をコントロールできる人に向いている】で説明したように、残高をコントロールできる人に合った金利タイプといえるでしょう。固定期間が終わったときには、借入残高を安全圏まで減らせるようにしておけばいいのです。金利動向ではなく、そのときに自分がローン残高をいくらまで減らすことができるかを考えるのです。支払利息は「ローン残高×金利」で計算されます。金利は予測できませんし、自分でコントロールすることもできません。しかし、ローン残高は貯蓄の計画を立ててコントロールできる要素です。次のどちらかにあてはまるなら、10年固定のリスクをメリットにできるでしょう。10年経過後に借り換えたり、金利の交渉をしたりする情報収集と交渉力が鍵になります。
▼10年固定のリスクにデメリットがない人
即金で購入することのできる自己資金を持っている人
即金で買える人でも、住宅ローン控除があるので、結果的に住宅ローンを借りたほうが儲かるのです。
●自己資金ゼロで家を購入する高額所得者にはメリットが
基本的に、十分な自己資金のない人が家を購入することはお勧めしません。しかし、自己資金ゼロのフルローンで家を購入する高額所得者には、10年固定がひとつの活路になることはたしかです。当初の10年間は金利が固定されているうえに、住宅ローン控除で家計はかなり助かります。その安全な10年の間に、あとから頭金プラスaの自己資金を貯めるのです。そして、満を持して10年後に大量繰り上げ返済をしていくのです。当初固定金利は、ある程度潤沢な自己資金がある50代からのシニア層にもお勧めです。例えば、定年退職までの期間が10年であれば10年固定に住宅ローン控除、全額繰り上げ返済のコンボで、確実に最小の支払いで家を手に入れることができます。