「貸す」という選択に限りませんが、できるだけ早い決断と行動が必要です。せっかくリフォームをした空き家であっても、時間が経過すればするほど、空き家の劣化や追加の整備が必要となるためです。
■「空室リスク」について
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空き家を貸すと決めた場合でも、借主が現れない状態が続けば、維持費ばかりかかってしまい、収入がないという困った状態になってしまいます。入居者は不定期で入れ替わるものですし、はじめこそ入居者がいたものの、何らかの事情で出て行ってしまうこともあるでしょう。そして、その後に新たな入居者が現れず、「入居者なし」の状態が続くと、やはり家賃収入がなく、維持費の支出だけが続く状態となります。これを「空室リスク」といい、空き家を賃貸に出す場合の最大の注意点です。よって、空き家を貸すことを想定した場合、どうやって借主を見つけるかまでも考えておく必要があります。この点でも賃貸管理を専門業者に委託するメリットがあります。それで解決というわけではありませんが、入居者の募集を含めて、専門業者に委託するのです。
ちなみに、売る場合と同じく、貸す場合も、まずは家財等の片付け等が必要になります(【「売る」前に行うべきこと(家財等の片付け)】参照)。また、場合によってはリフォームが必要になるでしょう。せっかく空き家の内部や外部の庭周りを片付け、場合によってはリフォームまでしたのに、その後、放置期間が長くなってしまうと、再度の整備が必要となってしまいます。「貸す」と決めた場合、できるだけ建物等の劣化が進まないうちに貸してしまうのがベターです。
■入居者が見つかりにくい物件とは?
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空き家を綺麗にリフォームしたとしても、借主が見つかるとは限りません。そもそも空き家のある地域に賃貸物件のニーズがなければ、「貸す」という選択は難しい状況になるでしょう。よって、空き家のある地域に賃貸物件のニーズがあるのかという点から調査する必要があります。例えば、人口が減っている地域であり、自分の持っている空き家以外にも空き家が散見されるような地域では、難しいと思われます。また、近隣に商業施設や病院、学校がないといった場合は、ファミリー層のニーズが低くなります。また、地域的に賃貸物件のニーズがあったとしても、空き家の状態が悪かったり、例えば、家族で住むのに適した間取りではないといった建物の状態によって、入居者が見つかりにくくなります。つまり、空き家のある「地域的な状態」と「建物の状態」という2つの条件で、入居者の見つかりやすさが変わってきます。